風邪をひいた時、病院にかかると抗菌薬(抗生物質)を処方されることがあると思います。
抗菌薬は細菌を殺したり鎮めたりして、感染症を治療する薬です。
風邪の一部は細菌感染を伴うこともありますので有効ですが、基本的に風邪はウイルス感染症です。
ウイルスは細菌とは異なり、抗菌薬が効かない微生物です。
つまり風邪に抗菌薬を使用しても、効果はないのです。
そればかりか抗菌薬により、耐性菌が体内に出現することにつながります。
近年は耐性菌が世界中で問題となっており、G7サミットなどでも議題となるほどです。
菌が抗菌薬にどんどん強くなってきている一方で、抗菌薬の開発は進まず、従来の薬を現場では使用しています。
耐性菌が増え続けると、感染症に抗菌薬が効かなくなる恐れがあるのです。
細菌感染症に限定して必要な抗菌薬を使用することで、耐性菌の出現を最小限に抑えることが出来ます。
お子さんの風邪に、むやみに抗菌薬を使用するのは控えましょう。
以下のサイトもご参照下さい。
AMR臨床リファレンスセンター