テレビなどで「心不全」という言葉をお聞きになったことがあると思います。
命に関わる恐ろしい病気というイメージはありますが、具体的にはどのような病気なのでしょう。
心臓は血液を全身の動脈に駆出(くしゅつ:送り出すこと)して、静脈から戻ってきた血液を肺に送るポンプの役割を果たしています。
このポンプとしての機能が障害され、肺に水が溜まって息切れや呼吸困難を生じたり足のむくみを生じて、生活に支障を来す状態を心不全と言います。
ではなぜ心臓機能が障害されるのでしょう。
原因は様々ですが、最も多い原因は高血圧症です。
血圧が高すぎて心臓が血液を十分に送れないために、肺うっ血を引き起こします。
続いては心筋梗塞です。
近年はカテーテル治療により急性心筋梗塞を発症しても、早期に治療することができ、昔に比べて死亡率が格段に下がりました。
ただ心臓は傷ついた状態となりポンプ機能が低下し、後遺症として心不全を合併します。
その他弁膜症、不整脈、拡張型心筋症など心不全を引き起こす疾患は多数あります。
いずれも初期症状として息切れや胸痛、足のむくみがあります。
最近息切れがすると感じたら、自己判断で救心などの市販薬を使用せず、必ず医療機関を受診するようにしましょう。
原因を突き止め、有効な早期治療を施すことがとても重要となります。