神栖市の内科・循環器内科・小児科すずきクリニック

神栖市の内科・循環器内科・小児科すずきクリニック

神栖市の内科・循環器内科・小児科すずきクリニックの診療時間は(月・火・木・金)8:30~12:30 15:00~18:00(土)8:30~12:30 ※火曜、木曜、金曜の14:00~15:00は予防接種/乳幼児検診(予約制)休診日:水曜、土曜午後、日曜、祝日

LINE受付はこちらから

神栖市の内科・循環器内科・小児科すずきクリニックの電話番号050-3526-0278

For English

マダニにご用心!
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)とは

気温が上昇し、アウトドアのシーズンが到来しました。

この時期に注意が必要なのが、マダニなど節足動物を介する感染症です。

今回は、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)という覚えにくい病名についてご紹介します。

SFTSは、SFTSウイルスを持ったマダニに刺されて感染することで発症します。

我が国では西日本を中心に患者さんの報告がありますが、キャンプやハイキング、草刈り、家庭菜園など屋外で活動する機会が増えるこれからの時期は、どこでも注意が必要です。

ただし、すべてのマダニがウイルスを持っているわけではなく、数%程度の保有率です。

SFTSの主な症状とは?

潜伏期は6日~2週間程度で、主な症状は以下の通りです。

  • 高熱(39℃以上)
  • 嘔気、嘔吐、下痢などの消化器症状
  • 全身のだるさ

これらの症状に加え、血液検査で血小板や白血球の減少、肝臓の数値の異常が見られます。

致命率は約27%と言われています。

SFTSは主に高齢者に発症し、年齢が高いほど致命率が高い傾向にあります。

SFTSと診断された場合、新たに承認された抗ウイルス薬(ファビピラビル)が使用されることがあります。

マダニはどこにいるの?

マダニは普段私たちが想像するダニの大きさとは異なり、肉眼で見えるほどの大きさがあります。

主に草むら、草やぶ、森林などに生息しており、散歩中のペットに付着することもあります。

SFTSをどうやって予防する?

  • 肌の露出を避ける
    草むらに入る際は長袖、長ズボンを着用し、帽子、手袋も装着しましょう。首にタオルを巻くなどして、肌の露出をできるだけ少なくすることがポイントです。
  • 虫除け剤を使用する
    ディートという成分が含まれている虫除け剤を肌の露出部に適切に使用しましょう。
  • 屋外活動後はチェック
    家に帰ったら、すぐに全身にマダニが付着していないかチェックしましょう。特に脇の下、足の付け根、ひざの裏、頭部などは念入りにチェックしましょう。
  • マダニを発見したら
    マダニの口にはとげがあり、容易に抜けないようになっています。もしマダニが皮膚に食いついているのを見つけても、無理に引っ張らないようにしましょう。マダニの体の一部が皮膚に残ってしまい、化膿してしまうことがあります。できるだけ早く受診し、適切な処置を受けましょう。

マダニに刺されたら医療機関へ

もしマダニに刺された、もしくは屋外活動の後に発熱、消化器症状などが出た場合は、お気軽にご相談ください。

楽しいアウトドアの季節、マダニなど節足動物による感染症の知識を持ち、安全に楽しみましょう。

出典

厚生労働省ホームページ(重症熱性血小板減少症候群について)
日本医師会雑誌2023年7月号
重症熱性血小板減少症候群 診療の手引き2024年版

内科に関するコラムは以下になります
インフルエンザ
ノロウイルス感染症
甲状腺疾患
花粉症
アレルギー性鼻炎
気管支喘息
睡眠時無呼吸症候群(SAS)
加熱式タバコについて
禁煙のすすめ
禁煙外来
抗菌薬(抗生物質)の乱用予防について
高齢者肺炎球菌ワクチン
生活習慣病に関するコラムは以下になります
高血圧
減塩のすすめ
不整脈
不整脈をどう見つけるか
心房細動
心不全
大きく変わった心不全治療
狭心症
弁膜症
脂質異常症(高脂血症)
糖尿病
高尿酸血症(痛風)
静脈血栓塞栓症
大動脈弁狭窄症
B型ナトリウム利尿ペプチド(BNP)について
小児科に関するコラムは以下になります
手足口病
突発性発疹
咽頭結膜炎(プール熱)
おたふくかぜ
みずぼうそう
アトピー性皮膚炎
食物アレルギー
ワクチンについて
注射の痛みを軽減する方法

このページの先頭へ戻る