不整脈をどう見つけるか
ドキンとして息苦しくなる、いやな不整脈。
不整脈と言っても、その種類はたくさんあります。
息切れや動悸を引き起こすのは、主に脈が速くなる不整脈(頻脈性不整脈)と、期外収縮(きがいしゅうしゅく)の他、近年高齢化が進んで増えている心房細動(しんぼうさいどう)です。
心房細動はモールス信号のように脈がバラバラになる速い不整脈です。
これらの不整脈は、はじめは時々発生して、病院を受診することになります。
しかし、これら不整脈のやっかいなところは、病院に到着すると消えてしまっているところにあります。
では、どのように不整脈の波形を捕まえることができるでしょうか。
不整脈の波形の捕まえ方
ホルター心電図
まず行うのは、24時間心電図を記録できるホルター心電図です。
記録中に偶然不整脈が発生すれば、診断できますが、残念なことに24時間の間に不整脈が出ない場合は診断できません。
発作時心電図
次に1〜2週間取り付けて心電図を調べる方法です。
これは発作時心電図と言い、不整脈発作が起きたらボタンを押して心電図を記録する検査です。
これでも波形を捕まえることができない場合は、近年行われるようになった体内植込み型の心電計(植込み型ループレコーダー)です。
体内植込み型の心電計(植込み型ループレコーダー)
局所麻酔を用いて、皮下にスティック型の機械を埋め込みます。
これは最長で3年間の長期間心電図を記録できるので、たまにしか起きない不整脈発作に有用です。
ただ体に傷を付けることと、入院が必要なため容易には選べる手段ではありません。
身近にできる波形の捕まえ方
スマートウォッチの活用
最近話題なのは、アップルウォッチです。
iPhoneと連動して、不整脈の波形を記録することができます。
体に負担がかかりませんし、記録される波形は医療機器と比べても劣らない高性能を誇っています。
高価格モデルにのみ搭載されており、ネックは高価であることです。
検脈
お金がかからず、体に負担もかからない方法としては、「検脈」があります。
手のひらを上にして、反対の手で親指からスーッと手首側にずらしていくと、手首付近に脈が触れます。
毎朝起床時に脈を触れる習慣をつけ、更に不整脈を感じた時にも触れるようにします。
ドキドキと速い規則正しい脈か、あるいは速くてバラバラか。はたまた一つ二つ脈が欠けるか。
これらが分かるだけでも、どの不整脈か推定することができます。
症状や年齢によって対処方法は異なりますので、脈がおかしいなと感じたら市販薬で様子を見ず、早めに受診するようにしましょう。
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